面接が15分で終わった=不合格、ではありません――一次面接は「最初の10分」で決まることがある
面接、15分で終わっちゃった。 これ、落ちたよね……?
短く終わったのはたぶん決まっているからです。ただし落ちた方に決まったとは限りません。
私は転職エージェントとして求職者を送り出しながら、自社では採用面接官もしています。面接する側で言うと、開始10分で「この人は通そう」と決まることもあります。 その場合も面接は早く終わるんです。
15分で終わるのは「決まったから」。それは合格側でも起きる
面接が短いと「聞くことがなくなったんだ」と受け取る人が多いです。実際は聞かなくてよくなったほうが近い。
一次面接は最初の10〜15分で見えてしまうことがあります。見えたあとの時間は、判断するための時間ではなく、確認のための時間です。だから見えるのが早ければ面接そのものが早く終わります。
これは通すときも落とすときも同じように起きます。「短い=ダメだった」という因果は面接する側の実感としては成り立ちません。
ここまでは一次面接の話です。最終面接は事情が違います。最終は、短くても長くても、落ちるときは落ちます。
「最終まで来たんだから、あとは顔合わせだけだろう」——ここが一番危ない考え方です。同じ「15分」でも何次の面接かで読み方は変わります。
面接官が、最初の10〜15分で見ているもの
ではその10〜15分で何を見ているのか。私の場合は見る順番が決まっています。
1. 第一印象。ここは正直、絶対です
パッと顔を見たときに自信ややる気が乗っているか。表情や雰囲気がどうか。 順番でいうといちばん最初にここが動きます。
「この人、いいな」と思うときは、だいたい共通しています。最初から表情に余裕があって、物腰が柔らかい。 こちらをしっかり見ていて、目線がブレない。振る舞いに自信がある。そして何よりちゃんと伝えようとしているのが伝わってくる。
これが揃うと、面接官側にひとつの感覚が生まれます。
この人になら、仕事を任せたい。
第一印象というと「感じがいいかどうか」の話に聞こえますが、見ているのはそこではありません。任せられそうかどうかを最初の数分で受け取っています。
緊張しているのは分かります。面接官側も緊張は織り込んで見ています。 声が震えていたから減点、なんてことはしません。
問題は緊張しているかどうかではありません。
何も伝わってこない状態がいちばん損をします。
顔が下を向いたまま、表情が動かず、声が小さい。この状態だと、緊張なのか、やる気がないのか、こちらからは区別がつきません。判断する材料がないので第一印象が動きようがないんです。
2. 話し方。結論から言えているか
第一印象の次に見るのが、話し方です。これも内容そのものではありません。
見ているのは話す順序と伝えようとする組み立て方です。質問に対して結論から返せているか。理由と具体例が後ろに続いているか。
たとえば「これまでのご経歴を説明してください」と聞いたとき。
- いきなり時系列で5分話し始める人
- 「3社経験していて、軸は法人営業です」と骨格を先に出してから、各社の話に入る人
同じ経歴でも後者の方が中身が入ってきます。 前者は、聞きながら「で、この人は何屋さんなんだろう」を探し続けることになります。内容の良し悪しにたどり着く前に疲れてしまうんです。
ここは仕事のコミュニケーション能力とほぼ同じものを見ています。面接という場でだけ必要な特殊技能ではありません。
3. 内容はその後
誤解しないでほしいのは、内容を見ていないわけではないということです。
見ています。ただ、見る順番が後というだけです。第一印象と話し方で「この人の話を聞こうモード」に入ってから、実績や経験の中身を掘っていく。順番が逆になることは私の場合はほとんどありません。
だからこそ、もったいないと思う人がいます。やってきたことはすごいはずなのに、遠慮がちに話す人です。
いえ、私なんて大したことは…… たまたま運が良かっただけで……
謙遜のつもりだと思います。その方が感じよく受け取られる、という感覚も分かります。ただ面接では逆に働くんです。本人が自信を持てていないものをこちらが預ける判断はしにくい。任せるのが不安になるんです。
盛る必要はありません。やってきたことを、やってきたとおりに、自信を持って話す。 それで十分です。
じゃあ、次の面接で何をすればいいのか
ここまで読んで「で、どうすれば」となると思うので、実際に私が求職者に直させている2つを書きます。
その前に、前提をひとつだけ。
「中身で判断してほしい」と思う気持ちは分かります。ただ、面接官が最初に受け取る情報に、見た目は普通に含まれます。高いものを着る必要はまったくありません。 相手からどう見えているかを一度だけ確認しておくという話です。
- 靴(座る前に、意外と目に入ります)
- スーツのシワ
- ネクタイの曲がり
- 眉毛、髭
- ネイル
オンライン面接なら足元は映りませんが、顔まわりはむしろ大きく映ります。 髪・眉・髭・肌は対面より目に入ると思っておいてください。
面接官を「取引先のお客さん」だと思って入る
第一印象を良くしようと考えると、たいてい表情の話になります。笑顔をつくる、姿勢を正す。ただ、意識してどうにかしようとするほど硬くなります。作り笑いは面接官側から見ると意外と分かります。
おすすめは設定ごと変えてしまうことです。
面接官をはじめて訪問する取引先のお客さんだと思ってください。
審査を受けに来た人ではなく、これから一緒に仕事をするかもしれない相手に会いに来た人として振る舞う。置き換えるだけで出てくるものが変わります。
- 相手の顔を見て、名乗る
- 相手が何を知りたいかを考えて、結論から話す
- 分からないことはその場で「確認させてください」と言う
オンライン面接なら、初回のオンライン商談だと思えば同じことです。
どれも面接用の特別な技術ではありません。普段の仕事でやっていることです。 「面接だ」と思うから出なくなるだけで、お客さん先だと思えば自然に出ます。
「結論→理由→具体」の型を、3つだけ用意する
全部の質問に備えるのは無理です。転職理由・志望動機・強みの3つにしぼって、この型で30秒版を作ってください。
- 結論:「法人営業を軸に、もっと裁量のある環境で伸ばしたいと思っています」
- 理由:「今の会社では担当領域が固定されていて、提案の幅が広がりにくいためです」
- 具体:「直近では〇〇の案件で……」
30秒で骨格が出れば、面接官は残りを質問で掘れます。 掘れる状態にしておくことが話し方の準備です。
逆に長ければ受かっているのか
これも聞かれるので、正直に書いておきます。
長い=合格、でもありません。 迷っているから聞き足している、というケースが普通にあります。追加で確認したいことが出てきたときも、時間は延びます。
つまり面接の長さは合否のサインとしては弱いんです。短くても長くても、そこから読み取れることは多くありません。
まとめ:時間を数えるより、次の30秒を作る
面接が15分で終わったこと自体はもう動かせません。そこを悩んでも次の面接は変わらない。
次にできることは1つです。
転職理由の30秒版を、声に出して1回だけ言ってみる。
結論から入って、理由、具体例。頭の中で組み立てるのと、口から出すのは別物です。詰まったところが、そのまま本番で詰まります。所要時間は1分もかかりません。
ここまでは誰にでも当てはまる一般論として書きました。「自分の面接、実際どこで止まってる?」を個別に見てほしい方は、ココナラで相談も受けています。1人で抱えて悩む時間が一番もったいないので、壁打ち相手が必要になったらどうぞ。
あなたの転職活動を応援しています。頑張れ。
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